※『映画プリキュアオールスターズF』の内容に触れています。
『映画プリキュアオールスターズF』を観ました。素晴らしかった。20周年記念作品に相応しい内容で、誇張抜きに涙が込み上げてきて、画面が見えなくなりました。20年分の厚みのプリキュア図鑑でぶん殴られたような、そんな映画でした。
この映画の優れたところ……20年分の思いが全開するプリキュアたちの復活&集合シーンだったり、メインキャラを4チームに分けて、それぞれのキャラの描写が過不足なく展開する巧みな構成だったり、全編通して大迫力のバトルだったり、現役のソラ&ましろに継承されるプリキュアの魂だったり……思い出すだけでも「あぁ、また観に行きたいなぁ」と思ってしまうほどです。これらの要素は、恐らく多くの方が、僕なんか比べ物にならないくらいの熱量で、感想を書いたり語ったりしていることと思います。だから、僕はちょっと違うことを述べたいんです。
キュアシュプリームとプーカ、メチャクチャ好きになってしまったんですよ、僕。
今回の映画のゲストキャラ、キュアシュプリームとプーカ。プリキュア映画のゲストキャラって、味方ヅラしてる奴は中盤になると裏切るのがお約束なんですけど、「“キュア”の名を冠するシュプリームが果たしてそんな事するか……?」という勘繰りというか、「“キュア”の名を冠するキャラにそういうことはしてほしくないなぁ」という願望も相まって、実際に映画を観るまではどのようなキャラクターなのか想像がつかず、かなりドキドキしました。
いやね、まさか、裏切るどころか、プリキュア全員真正面から倒しちゃう歴代最強のボクっ娘だとは思わなかったですよ。
そしてもう一方のプーカ。可愛くて臆病なマスコット妖精がラストで勇気をふり絞って戦う……これだけでも涙ちょちょ切れなのですが、まさか君までプリキュア全員真正面から倒しちゃう歴代最強のボクっ娘と同じ姿のボクっ娘になるとは思わなかったよ。どうしてくれんだよ俺の情緒をよぉ。
へへっ……私ぞひ丸はですね、「人の命を何とも思ってない女の子」と「今まで犯してきた過ちの罪悪感に打ちのめされる女の子」キャラが大好きでしてね、
君たち2人ドンピシャじゃないかコラーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!(大声)
今まで観てきたプリキュアとの思い出とかを綴る感想になると思っていたのによぅ、いざ観終わったら君ら2人のことしか考えられないよ僕ァ。
見える、俺には見える、プリキュアたちから大切なことを学んで“ふたりはプリキュア”になったシュプリームとプーカは、今まで壊してきた様々なものを再生する旅に出るんだよぅ。その過程でより人間らしくなっていくシュプリームがよぅ、段々とよぅ!!!今まで自分がしてきたことの罪悪感とかよぅ!!!後悔によぅ!!!押し潰されていくんだよぅ!!!
支えてやれよプーカ……お前がよ……抱きしめてやるんだよ……ふたりはプリキュア……ふたりでプリキュアなんだよ……
ぞひ丸の意識はここで途絶えている。自分の妄想で盛り上がって気絶できるのだ。コスパが良い趣味である。
という訳で(どういう訳だよ)東映アニメーションさん、ぜひシュプリームとプーカのその後を描いた何かしらをお願いします。