どんなに好きな映像作品でも、話数を重ねてくれば、OPの映像は飛ばしがちになってしまうものだと思う。
別にそれは悪いことではないし、むしろ録画や配信、円盤で観る時は良い時短の手段になる。観たければ(聴きたければ)観れば(聴けば)良いし、そうでなければ別に飛ばしたって良い。
でも、私は、どうしても『ウルトラマンブレーザー』のOPは飛ばせない。必ず観てしまう。OP主題歌である「僕らのスペクトラ」が好きというのもあるけれど、理由はそこではない。
『ブレーザー』のOP映像の、ある一瞬が好きで好きでたまらなくて、その一瞬が観たくて、私はいつもシークバーを動かさないでいる。
夜のビル街に立つ銀色の巨人。
この一瞬に心奪われて、この一瞬が観たくて、毎週『ブレーザー』を楽しみにしていると言っても過言ではない。
このワンカットは、ウルトラマンを信じている。
ウルトラマンが持っている原初のカッコ良さを、強さを。それらを絶対的に信じている人たちが作っている。ウルトラマンを信じる気持ち、祈り、願い……そういったものが結実してるように思えてならない。
思えば、『シン・ウルトラマン』で一番テンションがブチ上がったのもザラブ戦であった。夜のビル街に立つ銀色の巨人。恐らく、幼少期から私の中で、“ウルトラマンが一番カッコ良い”シチュエーションなんだと思う。
というわけで、来週も、再来週も、私は『ブレーザー』のOPを飛ばせない。