イータイコト・イータイ

怪獣とヒーローと任天堂が好きな20代男が言いたいことを言いたいように言うブログ。

『シン・ゴジラ』みたいだから良い。『THE DAYS』を観ました。

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NETFLIXオリジナルドラマ『THE DAYS』、全8話を観た。

 

 

本作は2011年3月11日に起きた東日本大震災、その中でも福島第一原子力発電所の事故にスポットをあてたドラマであり、制御を失い暴走する原発を止めるため奔走した所員、自衛隊、政府などの関係者の姿を描くものだった。

 

 

1週間かけて全話を完走したのだが、とても良かった。震災、原発事故をテーマにした作品はいくつか観てきたが、今作はその中でも突出して良かったと思う。

 


今作が描くのはあのとき福島原発で何があったのか、そして関係者はどう対処したのか。その2点のみだった。それが良かった。

 

 

今までの原発事故関連作品の多くでは、作り手の政治的主張、怒りが画面からにじみ出ていたように思う。しかし今作では、そういった怒りは徹底的に排除されているように感じた。

 

 

もちろん、作品に怒りを込めることは全く悪いことではないし、むしろ、その怒りこそ作り手が伝えたいことなのだろう。しかし、これは私個人の問題かもしれないが、そういった作品は、観ていて疲れてしまうのだ。

 

 

あの原発事故は、ストレスの集合体だ。刻々と悪くなる状況。上手くいかない作業。飛び交う怒号。観ている側は、そうしたストレスと戦う関係者に感情移入し、自らもそのストレスと戦う。それは良い。あの時原発で何があったのか、関係者はどう戦ったのか、それが観たくて観ているのだから、それは良いのだ。

 

 

しかし、そこに作り手の政治的主張や怒りが乗っかってくると、そうもいかない。原発事故のストレス以外に、もう1つ別種のストレスがかかってくる。しかもかなりの割合で。もうハッキリ言ってしまうが、それはノイズでしかない。

 

 

そうしたノイズ無しにあの震災を、原発事故を濃密に描いた映像作品が無いものかなぁ、と、長いこと思っていた。作り手の主張、怒り抜きに、あの震災の、あの原発事故の推移を、空気を描くことができた作品。正直、『シン・ゴジラ』しか思い浮かばなかった。しかしアレは虚構なのだ。(虚構であることが素晴らしい映画でもある)

 

 

 


そこへ今作、『THE DAYS』だ。待っていた物が来た、そのように感じた。もちろん、今作にも作り手の思想が一切入っていないなんてことは無いし、脚色も多々あると思う。しかし、これまでの関連作品に比べればかなり少ない方だと思う。

 

 

シン・ゴジラ』みたいに、ノイズが無い、でも虚構じゃない、現実に起きた原発事故を描いた作品を観たい。そのように考えたことがある方に刺さるドラマだと思う。